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​なぜアルゴリズム建築なのか?

今、僕たちは次の世代の為に何ができるのでしょうか?

「アルゴリズム(的)建築」という言葉を耳にしたとき、

まずは建築人のなかに全面肯定の意見を持つ人は、ほんの僅かなのではないかと予想します。

そこで最初に、

あるひとつのことを、皆さんに知っておいて欲しいのです。

それは、「アルゴリズム建築」を導く為に必要なコンピューター言語である「Processing」の扱いを習得するのには、幼少期からPCに慣れ親しんだ小学生の場合、なんと1ヶ月程度でマスターしてしまう……という現実です。

つまり、彼らが10年後に大学の建築学科に入ってきた頃には、「アルゴリズム建築」などさほど特殊なものでもなく、ましてやアレルギーなどは完全に払拭され、

普通に空間生成の手法として自由自在に駆使されていることになるであろう、ということです。

 

ということは、

もし「アルゴリズム建築」というものに、何かしらの建築創作としての意味があるのだとしたら、今の「アルゴリズム」へ嫌悪感、食わず嫌いをしている大学生や社会人たちこそが、「最後の建築のできない世代」になりはしないでしょうか……。

だからこそ、自身の建築塾で「アルゴリズム建築コース」などというものを立ち上げ、

それを検証しようと試みている次第であります。

 

かつてと同じような“近代建築の品の良いリビルト品”を作ることだけであれば、

「アルゴリズム」なんてものは確かに不要かもしれません。

芸術は、もっともっと身近で日常的なものになってゆく筈です。

僕たちは、住まい手が住まう自由な建築というものは、もっともっとそうした権威や約束事や既成概念から自由にならないといけないと考えます。

かつて僕達は、建築という道を示してもらえる師というものを持ちました。

そうした人たちが僕たち後進へ、自身の危険をも顧みず、次の時代の建築のビジョンを勇気をもって開いてくれました。

現在、教育機関で建築を勉強している若者たちこそが、

「“古いタイプの建築教育”を受けてしまった最後の世代」

ということにもなるのかもしれない、というそのこと。

そこには、“将来、絶望を感じる人たち”と“未来に希望を手にする人たち”の分かれ目があります。絶望はできるだけ少なくしたいと願います。

​前田紀貞アトリエ:http://maeda-atelier.com/

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