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人間にはその人固有の「リズム」がある。それが環境(隣
人、自然)とどう同期するか。これは人生を上手に生
きる為のひとつの目安だ。並んで掛けられた柱時計の
振り子はしばらくすると必ず同じ振れになり、沢山の
ホタルは同時点滅するようになる。心臓のペースメー
カーなどはこの「リズム」の同期の原理に依っている。
さてそれでは、“ 人間” と“ 建築” の「リズム」は如
何様にして同期するのだろうか。建築が、近代建築で
のように“住む為の機械”という他者のまま、人間と
分別されたまま、客観のままでよいのだろうか。
「リズム」に無関心だった近代建築の後、僕たちは「人
間と建築」の間の「リズム同期」をどう規定してゆく
かを考えなければならない。この視点に立つことがで
きたとき、建築のアルゴリズミックな方法にも意味が
出てくるというものだ。そしてそれこそが、現代建築
への入口ともなり得る。

リズム

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