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建築というものはあくまで「現実」であるから、そこ に最後まで「虚構」が残っていてはつじつまが合わな くなる。だから建築で「虚構」を扱おうとする際には、 「一度、“現実”から“虚構”という外部に出て、そこ から再び内部の“現実”に戻ってくる」というふうに 考えられなければならない。先の仏教と虚数の扱いの ように。そういう場合の建築は「ひとつ上の次元の影」 として記述されることになる。