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not と非- ①

西洋の  「n o t 」    

東洋の  「非」(あらず)

 

 

両者は、一見似ているが全く異なる概念である


【 n o t  A】が

「A から出て行け! 」

という絶望的な「排除」を意味するのに対し

【 非 A】は

「A でない場所へも行けるのだ!」

という希望に満ちた「可能性」

をイメージさせる


ヒト(Cn - Hn - On - Nn)が死ぬと

細胞を構成していた分子たちは

土によって分解された後

 

トウモロコシの根から吸収され

トウモロコシ(Cn - Hn - On - Nn)

となり

次には

それを食した豚の細胞(Cn - Hn - On - Nn)

を作るようになり

そして再び

人間(Cn - Hn - On - Nn)

を構成する為に還ってくる

 

この“順繰り順繰りの成り代わり”こそ

「非A」の本質である

それは……、

ヒトに非ず、トウモロコシに非ず、豚に非ず、、、、

この常に同じでない成り代わり

すなわち“縁起”によって

順繰りに結びつけられてゆく一枚布

これこそが「世界そのもの」なのだ

「非」とはつまり

宇宙のあらゆる事象が

違いに縁起し合い移り変わってゆく様相

 

無常という流れを働かせ続ける

モーターなのである

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