各場所を串刺しにするのに役に立つ建築部位は、平面
方向では「壁」（コンクリート、ガラス、メッシュ、半透明皮
膜……）や「開口部」、断面方向では「吹き抜け」や「上
下交通」（階段、スロープ）ということになる。この手法
で各場所が透明に繋がることで、「串刺し団子」の団
子の味は三色にも四色にもなり、異なった味が同時に
味えるようになる。
部屋（ 床・天井・壁） をその一室だけで終わりさせず、
その先のある庭、その先にある部屋（ その先の床・その
先の壁・その先の天井）を想像し、“こっち”と“あっち”
の間に“交通”を計るようにしてみることだ。
その基本骨組みができたら、それらをより美味にする
調味料として、「囲い込み」・「アイストップ」・「水平
傾斜」・「内部の外部化」・「素材」・「レベル差」・「スキッ
プフロア」・「吹き抜け」・「トップライト」・「垂直傾斜」・
「半地下」などがある。