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生と死
「死」=「n o t(生)」
という否定の方法で
捉えてしまうと
C-H-N-O の分子たちは
人間の受け持ちを辞めた(死の)時点でお役ご免役
ということになってしまう
だが宇宙の出来事では
まだその無限の先が待っているのだ
分子たちが「人間の担当を終えた」
ということは
「土の担当を開始する」ことを意味する
ましてや
「料理の担当を終えた」分子たちがいるからこそ
人間は日々新しい細胞を更新できることになる
つまり
「生と死」はいつも“ねじられた紅白はちまき”(メビウ
スの帯)の如く
一として同時存在し同時進行しているのだ
互いは「表と裏」という二律背反でありながら
同時にひとつの表面なのだ
大切なことは
その両極(生と死)よりむしろ
その両極を反転循環させてみようとする“働き”
つまりこれ
こそが「非」の本質であり
そのお陰で世界は「無常」であり続けられる
「n o t」は「私」の中だけで世界を終いにさせようとす
るが
「非」は「私と世界」の両方の中に
宇宙を見ようとする
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