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過去に体育会系の集まりを
きっちり務め上げた経験のある者は
踏ん張りが効く。
人は、想像を超えた不合理な扱い、
思い通りにならぬ状況、
有無を言わさぬ上下関係、
といった「失恋の経験」すると、
強風に耐えた樹木のように
生きることにタフになる。
「私」というものには二種類あって、
ひとつは独りよがりの“自我”(エゴ)。
いまひとつが
他者と共有できる“自己”(セルフ)だ。
「失恋の経験」は、
前者を後者に転換させてくれる薬となる。
大切なのは、
日々、己が己より強いものに削られゆくことで、
薄汚い “自我” の泥が落ち、
ピカピカの “自己” が顔を出してくることなんだ。
そうして初めて
人を本当に抱きしめることができる。
失恋の経験
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