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玄関を蹴破って
包丁を手にした男達が家に押し入ってくる
今の時代でいえばそんな出来事
それが
ほんの少し前の戦争の現実だった。
そうしたことから僕たちを守ってくれた
先達たちが沢山いた
自分の祖父も伯父もそうして逝ってしまった
でも彼等のお陰で
今、僕は美味いものを食べて笑って
温かく幸せでいられる……
己の命と引き替えのその覚悟と比べたら、
どう考えたって今の僕達の時代の不幸なんて
不幸のうちに入ろう由もない。
それをストレスとかなんだとか、
メディアは勝手に「不幸な時代」を宣伝しようとする。
どうなんだろう……
これしきのことで不平など漏らしていては
「幸せな未来」を信じながら命落としていった
先達たちに申し訳なさ過ぎる……
不幸な時代
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