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長い闘病の末、

初めて口にできた一杯の粥には、

どんな三つ星レストランの味より至福を感じる。

 

幸福の本質とは、

“より高いこと”でなく“昨日と今日の高さの差”、

すなわち“静”でなく“動”にある。

例えてみればそれは、

「速度」ではなく「加速度」であると知る。

 

今の持ち分が多いから満ち足りるのではなく、

今と次の瞬間が右肩上がりに増加すること。

 

であるから、

僕達は“手にすること”ばかりを追いかけるのでなく

“手放すこと”に興味を持つとよい。

 

手放して今日の持ち分を少なくしておけば、

例え些細な日常でも、

明日のグラフは驚くほど右肩上がりになるものだ。

幸福の加速度

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